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政府が提唱する夏の軽装「クール・ビズ」の商戦が、中国地方の百貨店などで熱を帯びている。ノーネクタイでも襟元がおしゃれなデザインのシャツやポケッ トチーフなど小物の品ぞろえを強化し、関連商品の売れ行きは前年を大幅に上回る好調な滑り出し。各店とも「特需を逃すな」と売り込みに懸命だ。
天満屋八丁堀店(広島市中区)は衣替えの1日から、紳士服売り場にノーネクタイ向けシャツの特設コーナーを設けた。ネクタイなしでも胸元がお しゃれに見えるように、襟をボタンで留めるボタンダウン型や襟が通常より1センチ程度高いタイプ、襟と襟以外で柄を変えた「クレリック」などを前年より約 2割増やした。売り上げも1.5倍のペース。突然の流行のため、メーカー側の供給が追いつかない売り場もあり、追加注文で商品を拡充していくという。
天満屋はテレビで紹介され始めた先月下旬から問い合わせが増えたため、岡山店(岡山市)やアルパーク店(広島市西区)でも男性店員がノーネクタイ姿でPRする力の入れよう。「反応は予想以上。7、8月のピークに向け、さらに盛り上げたい」と意気上がる。
百貨店の紳士服は近年低迷が続いただけに、各店とも父の日(19日)商戦に合わせ売り込みを急ぐ。福屋は八丁堀本店(中区)広島駅前店(南区) で今月からクール・ビズを前面に出し、本店ではボタンダウンのシャツを通常の3倍にした。そごう広島店(中区)はアイビー世代向けのボタンダウンを拡充。 三越広島店(同)は、襟元から見えないVネックの下着が人気を集める。
ちまきや(山口市)は8日から関連商品を1.5倍にした。各店とも、スーツの胸元を飾るポケットチーフや襟に付けるシャツピアスなどの小物も好調という。
一方、クール・ビズは「ノー上着」も勧めており、スーツが主力の紳士服店は関連商品を強化しつつも反応は複雑だ。最大手の青山商事(福山市)は 特にクール・ビズのPRはせず、ボタンダウンなどの品ぞろえの強化で対応する。はるやま商事(岡山市)は今週末までに全国約290店でシャツを中心に特設 コーナーの設置を進めながら、同時に涼しい素材を使った新商品「アイススーツ」も売り込む戦略だ。
by ポケットチーフマスター | Trackbacks() | Comments(0) |